10年後、標準になる(であろう)『暖かい家』のレベル
2019.02.17
©️BABAKEN&Co
こんにちは!
大工 兼 家づくりアドバイザー(省エネ建築診断士)の馬場健太朗です。
暖かい家レベル分けシリーズの続きです。
前々回:日本の『暖かい家』をレベル分けしてみます
前回:高坪単価ハウスメーカー系の『暖かい家』のレベル
今日は下の図の◯印のゾーンについてお話します。
ここは、
「家中、温度差のない家をつくりましょう!」
とうたう建築会社が多いゾーン。
この性能の家を建てているのは主に、
・「坪単価の高い」ハウスメーカーの「プレミアム仕様」
・「性能」を売りにしているハウスメーカー(坪単価は高め)
そして
・地方の一部先進工務店
(手前味噌ですいません、馬場建築もここにおります。)
です。
この家の性能をわかりやすく言うと
・暖房費
→¥6,500〜20,000/年
※日本の最低限の家と比べて3分の1以下。
・エアコン
→1台で全館空調(家中)
※各社仕様が異なる場合はあります。
・トイレ・脱衣・玄関など
空調のない部分の冬場の気温
→16℃〜19℃
となります。
このレベルでついに
冬の夜中に寒くて目覚めたり
廊下に出た時の「さむっ!」や
風呂に入る前のあの寒さ。
から解放されます。
そして、全国展開のハウスメーカーのプレミアム仕様などが、このレベルに入ってくるのは多分みなさん想像がつくかと思います。
しかし、ここで注目して頂きたいのは、
このレベルの家を建てている多くは、チェーン展開、支店展開して「いない」地方のビルダー、工務店だということです。
全国的に有名なメーカーよりも、地方の小さい会社がより性能のいい家をつくっている。
大きな住宅展示場に、モデルハウスを持たない工務店の方がより性能のいい家をつくっている。
これは、僕が大工になって色々調べてみて、衝撃を受けた部分でもあります。
そして、これにはちょっとした理由があります。
性能の高い家をつくるには、
・知識を持った監理者
・知識を持ち、かつ丁寧に施工できる職人
・それに伴う追加コスト(人件費、時間、材料費)
が必要になります。
これをクリアするには
規模が小さい建築会社の方が有利だからです。
※規模が小さい建築会社の方がなぜ有利なのか?
それには、建築に関わるヒトとオカネの仕組みの話を知ってもらう必要があります。
このあたりの全体像がわかると、きっと違った視点で家づくりを考えられるようになります。
この話はまた後日。。。
すいません、話は少しそれましたが、全館空調できるようになると、それに伴う建物の性能も底上げされているので、家全体が、だいたい同じ温度になります。
そうなると、
冬の夜中に寒くて目覚めたり
廊下に出た時の「さむっ!」や
風呂に入る前のあの寒さから、
解放されます。
そして、図の1番右の最高レベルの家について。
ここまで来ると
冬で言えば、暖房がいらなくなる可能性があります。
日中の太陽の熱
生活で出る熱(料理、照明など)
そして、生活者の熱
(性能が高まると、人間さえも熱源になります。)
それだけで家中があったまってしまうケースが出てきます。
すごいですよね!
これを知った時の僕は、ワクワクが止まらなくなりました(笑)
僕個人の意見としては、おそらく今後10年から20年の間で、
この全館空調できるレベルの家が日本の標準になると考えています。
なので、これから家をつくるならば
10年、20年後に標準であるであろう性能、
最低でも時代遅れになってない性能
にしておくことを、強くオススメします。
(だって、せっかく買ったのにすぐ時代遅れになっちゃうとか、もったいなくないですか?)
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